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JIS問題との向き合い方

化学分析技能士試験において、JIS関連の問題は、出題範囲が広すぎて勉強のしようもなく、過去問丸暗記ぐらいしか対処の方法がないと思っているそこのあなた。はい、正解です。

ただ、その中でもよく問題を読んで見たら実はJISなんてどうでもよく、正解が明らかになるものもあるのは事実。分からなくても諦めずに、じっくり考えて解いてみることをおすすめします。(但し、時間が残っていれば)

以下にそんな例題を列挙してみます。

例題1(正誤問題)

日本工業規格(JIS)では、排ガス中のベンゼンの濃度試験法として、原子吸光分析法が規定されている。

正解は X

そんなの知らんがなと問題を読んで思うかもしれないけれど、原子吸光ってなんだっけ?って考えたらわかるでしょう?

原子吸光は、原子が特定の波長の光を吸収するを測定するマシーンなのだから、フレーム(炎)に導入して原子状態にバラバラにされたら、ベンゼン(C6H6)なんて炭素原子と水素原子しか入ってないのに、分析できるわけないじゃーん!って。

例題2

工業用水・工場排水の試料採取方法において、試料の保存処理に関する記述として、誤っているものはどれか。

イ. よう化物イオンの試験に用いる試料は、水酸化ナトリウム溶液(200g/L)を加えてpHを約10にして保存する。

ロ. 100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量の試験に用いる試料は、塩酸または硫酸を加え、pHを2~3に調整し、0~10℃の暗所で保存する。

ハ. 亜硝酸イオンの試験に用いる試料は、試料1L当たりクロロホルム1mlの割合で加えて、0~10℃の暗所で保存する。

ニ. アンモニウムイオンの試験に用いる試料は、塩酸または硫酸を加え、pHを2~3に調整し、0~10℃の暗所で保存する。

正解は、ロ.

だいぶ難易度高そうな問題に見える。見えるけれども、過マンガン酸カリウムが強力な酸化剤で、塩酸と合わさると塩酸が酸化されて塩素ガスが発生してしまう事が分かってれば、JISなんて関係なくこれが正解だってわかる。

なので、難しいな、当てずっぽうで答えよう…となる前に、よーく問題を読んでおかしいところは無いか探してみると良いと思います!

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